エーミール と 探偵 たち。 エーミールと探偵たち

岩波少年文庫 18 エーミールと探偵たち|絵本ナビ : エーリヒ・ケストナー,池田 香代子 みんなの声・通販

エーミール と 探偵 たち

エーミールと探偵たちの序盤ダイジェスト ノイシュタットという田舎の町に住む少年エーミールは、休暇中にベルリンのおばあさんのところに一人で行くことになります。 美容師の仕事をしながら、女手一つでエーミールを育てているお母さんから、旅の費用として140マルクという大金を手渡され、失くさないようにそれを上着の右の内ポケットに大切にしまいました。 エーミールは、その140マルクが、お母さんが苦労してやっと貯めたお金だということを理解しています。 ベルリン行きの汽車のコンパートメント席で、用心深く何度もお金があるかを確認するエーミール少年。 同じコンパートメントには、馴れ馴れしくデタラメを話しかける山高帽をかぶった男が乗っています。 最初は山高帽の男に用心していたエーミール少年も、汽車に揺られるうちに眠ってしまいます。 そしてふと目を覚ますと、前の席にいたはずの山高帽の男がいつの間にか姿を消していて、内ポケットにしまっていたはずのお金がなくなっていました。 山高帽の男がお金を盗んだに違いない!と、エーミールは急いで汽車を降り、山高帽の男を追うことに。 大都会ベルリンの街で、たった一人で一文無しになってしまったエーミールの運命はいかに・・・。 ストレートに訴えかけてくる児童文学 児童文学は良いですね。 文章の書かれ方、メッセージ、全てがストレートで明確であるため、大人向けの文学のように深読みする必要はありません。 ただ、ひとりぼっちになった時の悲しみとか、仲間の大切さとか、親から愛される喜びや親を思う気持ちの優しさ、壁にぶつかった時の悔しさは、児童文学だから浅いとか、そんなことは全くありません。 むしろ、エーリヒケストナー氏が書く物語は、どこまでも子どもが主役で、子ども目線でストレートにそういう感情を突いてくる。 だから大人でもドキッとさせられるし、素直に「良いなあ」と思わされてしまいます。 子どもたちにとっても、ほかの児童文学によくありがちな「説教臭さ」や「押し付けがましさ」というものがほとんどないので、感情移入しやすく、純粋に物語自体を楽しむことで作者からのメッセージをストンと受け取ることができるのだと思います。 読書会の有効性 現代の小学生の子どもたちは、こういうドイツ文学なんて、普段は自発的に手にとって読もうとしないでしょう。 だからこそ、半ば強制力を発揮してこのような良書に触れさせることができる「読書会」はとても有効だなと思います。 児童文学と言えども、ネットに転がっているような軽い文章よりも格段きちんとした綺麗な文章で書かれています。 幼少時からの正しい日本語や文章のインプット量が、読解力の礎となるのは間違いありません。 また、ドイツ文学のような外国の本は読みにくいと倦厭されがちですが、外国の文学だからこそ学ぶことも多いです。 例えば、今日の読書会では通貨の違いを取り上げました。 エーミールが盗まれた「140マルク」が一体どれだけ大金なのかということを知るために、1マルク何円という為替の計算をします。 また、ベルリンの場所を地図で確認したりと、外国文学を読むことで、日本とは異なる文化・生活・考え方・表現の違いといったグローバルな感覚を感じとることができるのです。 塾に限らず、もっともっといろんなところで、読書会が広まって欲しいなと思っています。 情緒面・知識面のどちらをとっても、1冊の本から得られることは多いです。 次回の読書会は2週間後。 エーミールと探偵たちを3回に分けて読み進めていきます。

次の

エミールと探偵たち(エミールとたんていたち)とは

エーミール と 探偵 たち

あらすじ ノイシュタット (ケストナーの生地でもある) [ ]でに通う母子家庭のエーミール・ティッシュバインは、休暇を利用しての母方の祖母及び従妹に会いに行く事にする。 大工だった父は幼少の頃に病死、自分のヘアサロンを持つでもある母は、祖母への仕送りの為に、エーミールに現金140(100マルク札1枚と20マルク札2枚) を託すが、エーミールは乗った汽車の中で居眠りしている間に、ボックスシートで相席になった〈マックス・グルントアイス〉と名乗る男に金をすられてしまう。 犯人と目したグルントアイスを追って、ベルリン市内ヴィルマースドルフ区のに降り立ったはいいが、そこは目的地ではなく、所持金もないため途方に暮れるエーミール。 そこに地元の顔役の少年、グスタフが声をかけて来た。 話を聞いたグスタフは、「地元での悪戯が原因で睨まれているらしいから警察の世話にはなりたくない」と言うエーミールに、仲間達と共に証拠を押さえる追跡の手助けを申し出る。 初めは隠密行動のつもりだったが、ベルリン中の少年達が事情を知って助太刀に駆けつける騒ぎに発展。 これではこちらの存在を知られるのは時間の問題、ということで作戦は急遽変更、「僕らはお前が何をやったか知っているぞ」と取り囲んでプレッシャーをかける事になった。 グルントアイスが苛立って自分達に手を上げたら警察に介入させられるためでもある。 囲まれて進退窮まったグルントアイスは金を銀行で両替、物証を消そうとしたが、エーミールの指摘 により犯行が発覚、逮捕される。 移送されたベルリン警視庁での取調べにより、グルントアイスの正体は1000マルクを懸けて手配中の銀行強盗犯の一味で、エーミールに自己紹介した際の名前も偽名である事が判明した。 エーミールは被害金を取り戻すと共に、銀行から提供された懸賞金を警察を通じて受け取り、大団円となる。 最後に、祖母から全員に対して「防犯のためにも多額の現金を携帯するな、金融機関を通じて送金せよ」という教訓が示される。 ケストナー本人も、物語の中に新聞記者として登場、困っているエーミールに金を貸したり、エーミールと仲間達の手柄を記事化して母親を驚かせたりしている。 登場人物• エーミール・ティッシュバイン:主人公。 父親と死別し母子家庭。 グスタフ:姓は不明。 ベルリンの顔役の少年。 (金属ラッパにエアバッグ付き)を常に持ち歩いており、仲間を集める時に鳴らしながら走り回るので〈警笛のグスタフ〉の二つ名で知られる。 10分あれば20人は集められるのが自慢。 テーオドル・ハーバーラント:法律顧問官の父親を持つ秀才。 参謀格。 仲間達の出すアイデアに「良だ! 」「優だ! 」と評点を下すため、〈教授君〉とあだ名されている。 ディーンスターク( Dienstag):仲間内で一番小柄な少年。 追跡行では情報センターを担当する。 日本語では〈火曜日君〉。 トラウゴット、ミッテンツヴァイ兄弟、ゲロルト、クルムビーゲル、ペツォルト、その他:〈探偵〉達• おばあさん:エーミールの祖母。 ポニー〈ヒュートヘン〉・ハイムボルト:エーミールの従妹。 祖母・両親(エーミールの叔父母)と共にベルリンに住む。 エーリヒ・ケストナー:作者自身。 新聞記者。 マックス・グルントアイス:窃盗犯人。 他にミュラー、ヘルバート・キースリングなどとも名乗る。 正体は一月前にで銀行強盗をやった3人組の一人。 ハインリヒ・イェシュケ:ノイシュタットの警察官。 巡査部長。 国立国会図書館オンライン National Diet Library Online. 2019年7月14日閲覧。 エーリヒ・ケストナー 原作 、 監督・脚本 2003年12月 ドイツ語、日本語 ビデオディスク 1枚 107分 : DVD、2003年公開作品、カラー、ステレオ、ビスタ。 字幕: 日・吹替用。 エーミールと探偵たち Emil and the detectives. 松竹ビデオ事業室. エーリッヒ・ケストナー 原作 『』ワルター・トリヤー 絵 、新潮社、1950年。 2019年7月14日閲覧。 Lindgren, Astrid『』1、尾崎義、講談社〈世界の児童文学名作シリーズ〉、1962年 昭和47。 2019年7月14日閲覧。 「訳者のあとがき」『エーミールと探偵たち』1、ワルター・トリヤー 絵 、高橋健二訳、岩波書店〈ケストナー少年文学全集〉、1962年、209頁。

次の

エーミールと探偵たち:本・絵本:百町森

エーミール と 探偵 たち

内容紹介と感想 お話が始まる前のお話 やたらと前置きが長い本作。 しかし、その前置き部分がまた面白い! 当初は南洋小説を書いていたケストナー氏でしたが、クジラの足が何本であったかわからず筆が止まってしまいます。 その後、ボーイ長さんの助言もあり、心機一転して身近な街を舞台にすることに決めました。 それが功を奏し、現代まで読み継がれる名作『エーミールと探偵たち』が生まれたわけです。 続いて登場するのは、ちょっとしたコメント付きの10枚のイラスト。 断片的にではありますが、これからどんな人物が登場するのか、どんな場所で事件が起こるのかを知ることができます。 要は映画の予告編と同じです。 家族やお友達といっしょに展開を予想し合ってから、本編に進んでみるのも楽しいかもしれません。 大都会でひとりぼっち 主人公のエーミールは、母親想いのがんばり屋さんですが、それなりにいたずらもします。 いま気になるのは、先日銅像に落書きした件。 「こんな悪さをするぼくの話なんて信じてもらえないかもしれない」と考え、警察に行くのをためらってしまいます。 そこでエーミールは、自力でどろぼうからお金を取り戻そうと行動を開始しました。 おばあさんといとこが待っている駅の手前で降りてしまったので、お金もなければ知り合いもいない状態です。 何しろ都会ですから、大勢の人が行き来しています。 けれど、エーミールの様子を気にかけてくれるような大人はろくにいません。 周りにたくさん人がいるのにひとりぼっちというのは、かえって孤独感が増すように思われます。 このように子どもが一人きりでどろぼうに立ち向かおうとするシチュエーションは、映画のようでもありますね。 南海大冒険やジャングル探検に負けないくらい、都会という舞台もスリルに満ちています。 よく知っている場所の出来事だからこそ読者の興味をかき立てるはずだ、と言っていたボーイ長さんの着眼点の鋭さには脱帽しました。 少年探偵団結成 立ち往生しているエーミールの前にクラクション少年のグスタフが現れたところから、物語は大きく動き出します。 このグスタフは、いかにも昔ながらのガキ大将といった感じのキャラクターで、無駄に大きい顔をしているわけではなく、とにかく顔が広いのです。 彼の一声(実際はクラクションの音)で、なんといっきに20人以上の子どもたちが集まりました。 これは実に頼もしい。 ここからは、なけなしのお小遣いと知恵を出し合い、みんなで手分けしてどろぼうを尾行することになります。 途中、タクシーに乗り込んで「前の車を追ってくれ」なんて展開も。 機会があるなら一度くらいはやってみたい、サスペンスドラマの定番ネタですね。 みんなちがって、みんないい 父さんは言うんだ。 父さんがいっしょにいても、おんなじことをするかなって、いつも考えろって。 きょうも、そうするだけだよ。 エーミールに協力するにあたり、こんな発言をしていた「教授」というあだ名の男の子。 どろぼうの泊まっているホテルを見張っている最中、彼とエーミールは、自分の住んでいる町や家族についておしゃべりします。 ここでのやり取りから、どちらか一方の町や家族がより優れているとかそんなことはなく、それぞれの良さ、それぞれの形というものがあることがわかります。 二つの家庭の様子は大きく異なっているものの、どちらもとても仲良しです。 もちろん、短所がまったくないわけではないのでしょうが、それでもやっぱり金子みすゞの詩のように「みんなちがって、みんないい」のだと思います。 今回の作戦だって、行動力のあるグスタフ、頭脳派の教授、連絡係のディーンスターク、ほかにもたくさんの子どもたち、それぞれがそれぞれの良さを出し、役割をちゃんと果たしたから上手くいったのです。 エーミールは、お金を盗られたのが逆に幸運だと思えてくるほどに、すばらしい仲間に恵まれました。 大団円 ついに直接対決の時を迎えたどろぼうと少年たち。 どろぼうが持っているのがエーミールのお金だという証拠はあるのか、と銀行員に尋ねられた際、最後の決め手になったものとは……? みなさんがこの物語を読むときは、列車の中でのエーミールの行動をよく覚えておいてくださいね。 終盤にかけてのどろぼうの追い詰め方は、非常に秀逸かつ痛快です。 本人の意図しないところで「ハーメルンの笛吹き男」状態になっているどろぼうの姿は、ほんの少しだけかわいそうではありますが。 一件落着してようやくおばあちゃんたちに会えたエーミール。 おばさんの家で食べる手作りアップルパイも、お店のホイップクリームてんこもりのサクランボケーキも、どちらも本当においしそう。 新しくできた仲間たちもいっしょなのですから、なおさらです。 最後に、お話を全部読み終わったら、もう一度10枚の絵のページを見直してみましょう。 「こんなことまで書いてあったなんて!」と、きっとびっくりしますよ。

次の